ひとり旅に旅立つ君へ。旅の準備に向けたおすすめの方法。
そこで誰かと一緒に行くという選択肢はなかった。
今考えたら、友達と行く選択肢もあったけど、なんでかそんなことは1ミリも考えなかった。
昔から電車の旅やオープンキャンパスで遠くまで一人で行っていた自分からしたらそれは必然の選択だったのかもしれない。
旅というのはなんだかんだ一人が一番楽しいんじゃないかと僕は思っている。
友達と、家族と、あるいは恋人と。
誰かと一緒に行くとなったら現地での楽しみを共有できる。
その分思い出が増えるという人もいるだろう。
けれど、そうなったら自分の旅をとことん楽しむことは難しくなる。
それに、旅って自分にとっては非日常を楽しむもの。
だったら、自分の周りの環境もいつもとは変えてこそ楽しめるんじゃないかと思う。
まあ、一人で行くのがいいか誰かと一緒に行くのがいいか。
その議論はここでは置いておいてまたいつか書きたいと思う。
だとしてもきっとまた書いたとしても答えは出ないだろうし、ひとりひとり考えが違うのは当然だろうから。
で、少なくとも僕は一人旅の方が好きなんだけれど、一人で海外に行くにあたっては不安もあった。
ラオス行きは勢いで決めたけれど、言ってしまえば未知の世界。
どんな準備が必要だったか。
今回は旅立つ前の自分に向けてのメッセージのつもりで書いてみたい。
送りたいメッセージは次の3つだ。
1、バックパックフェスタに行け
2、地球の歩き方強し
3、原貫太さんのブログを読め
では順番に書いていきたいと思う。
1、バックパックフェスタに行け
まずはたびっぽさんがやってる『バックパックフェスタ』に行くことを勧めたい。
前にも書いたけれど、僕の旅のきっかけになったのがバックパックフェスタだ。
ここには旅好きの人たちがたくさんいる。
本当にたくさんいる。
僕が行ったのは大学一年の冬で旅の超初心者の時だったけれど年上も年下も旅という共通点を持った若者が集まっている。
旅人たちの話は本当におもしろい。
誰かが行った国の話を始めると、また別の人がその国にまつわる別のエピソードを教えいてくれる。
そしてそのどれもがとても魅力的で、自分も早く旅に出たいと一瞬にして思わせてくれる。
僕が参戦したバックパックフェスタ2019のテーマは「旅人になった日」だったのだけれど、2018年12月29日は間違いなく僕が「旅人になった日」だった。
旅人達に惹かれ、その世界に足を踏み入れた日だ。
それがなかったら旅先での考え方も変わってたと思う。
バックパックフェスタにはいくつかのステージも用意されている。
たびっぽの代表を始め、世界一周などたくさん旅してきた旅人たちがいろんな経験、想いを語ってくれる。
なかでも印象的だったのは世界一周の航空券をかけたコンテスト『DREAM』。
ここに出てくるメンバーはめちゃくちゃ熱い。
彼らのプレゼンで登場する旅先でのエピソードはどれも素敵。
ここでも旅への想いを駆り立てられる。
そして、彼らが世界一周をすることになった暁に思い浮かべるプランがまた素敵。
ただ単に旅に魅力があるというだけでなく、旅というものを通していろんな夢を実現することにつながるんだと思うと旅がいかにいろいろな可能性を秘めたものなのかということを実感させられる。
DREAMで一人一人が語る時間は決して長くはない。
だが確実に心動かされる。
だから、どうかバックパックフェスタに参加してみてほしい。
そこに参加したら世界が変わる。
旅人達は本当に素敵で、僕はそこで出会った先輩方に今でも色々相談している。
だからこんなチャンスはない。
一度飛び込んでみてほしい。
「旅人になった日」だったなと思うことは間違いない。
最後に補足。
バックパックフェスタではたびっぽさんが出版している書籍の数々も売っている。
そこで僕が購入した本を紹介したい。
それが、『世界でいちばん旅が好きな会社がつくったひとり旅完全ガイド』である。
この本はQ&A形式でひとり旅にあたっての疑問を解決してくれる。
マインドの部分でも参考になるし、持ち物などもためになる。
「旅人になった」記念に買っても良いのではないだろうか。
(今気づいたが一人旅よりもひとり旅の方がしっくりくる気がしてきたもので、ここから少しずつ変えて行こうかと思う。)
2、地球の歩き方強し
旅の情報を入手するためのガイドブックとして地球の歩き方という本がある。
書店でもよく目立つ黄色い本である。
使う使わないは人それぞれとして旅人で知らない人はいないのではないかと思う。
調べてみたところヨーロッパで34冊、南北アメリカで25冊、太平洋/インド洋&オセアニアで13冊、アジアで38冊、中近東&アフリカで12冊出ている。
当然需要の多いものほど多く、なかなか訪れる人が少ないところほどシリーズとしても少なくなっているようである。
それで今回の旅にあたっては『タイ』と『ラオス』のものを購入した。
タイの方が本も厚かったけれど値段は安く、ラオスの方が本は薄く、でも値段は高かったということはよく覚えている。
その中身はめちゃくちゃ濃い。
とにかくいろんな情報がついてくる。
もちろん観光名所についても、定番のスポットから意外なおすすめスポットまで含まれている。各国の情報が地域別の掲載されているほか、各空港の情報、持っておくべき必需品、その国のマナーや言語、歴史なども載っている。
とにかくめちゃくちゃたくさん書いてあるのだ。
まあ今はネット上にたくさんの情報が溢れているのだが、まずははじめに一冊読んでおいたらその国の全体像が見えてくると思う。
僕は現地でどんな日々を過ごすかこの本をもとに計画していった。
僕は旅に関しては現地についてからのフィーリングで動くことが多いのだけれど、なんと言っても初の海外ひとり旅。
途中国境を越える場面もあり、何も調べないというわけには行かず調べることに行かず現地でどこを訪れるのかはこの本をメインにした。
この本は隅から隅まで読んでいて損はしないと思う。
3、原貫太さんのブログを読め
最後に勧めたいのがWebでの情報収集だ。
そこでのおすすめはフリーランス国際協力師である原貫太さんが書いているブログだ。
僕がこのブログと出会ったのは出発の割と直前だったと記憶している。
原さんは普段アフリカをメインに発信していらっしゃるのだけれど、ブログの中では旅に出る人たちに向けた記事も書いている。
僕が旅に出るにあたって一番の不安は「荷物をどうするか」だった。
大まかには定まっていたのだけれど、細かいものとして何がいるものかは僕の頭を悩ませていた。
原さんは大学生の頃にはバックパックで色々旅をされていたようで、そこでの経験をもとにトラベルハックを紹介していらっしゃる。
僕がそのとき読んだのは『海外旅行グッズ15選後悔しないおすすめアイテムを紹介します』というものだったと思う。
他の本で見つけたものもあったが、意外性のあるグッズもありすらすら読み進めてしまった。
今回の記事の僕の目的は過去の僕に向けたメッセージということなんだけれど、そういう意味では他にもいろいろな記事があるから、ぜひそれも読んでほしいということを伝えておきたいと思う。原さんのブログと出会ったのは旅の直前だったからあまりトラベルハック以外のページには飛ばなかったんだけれど、そこで原さんのページを見たという記憶は頭のどこかに残り続けていて、帰国後に何度もそのブログへ足を運ぶこととなる。それは今夏はおいておくことにしよう。
そういうわけでひとり旅に出るにあたってどんな準備をしたらよいものか、当時の自分に向けたつもりで書いてみた。
もう一度振り返っておくと、
1、バックパックフェスタに行け
2、地球の歩き方強し
3、原貫太さんのブログを読め
の三つだ。
このメッセージが一人でも多くの人に届き、その人たちのひとり旅がよいものになればいいなと願っている。
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なぜ初の一人旅でラオス?
初回はなぜ僕がなぜ医療×国際協力の道を志したのか?について書きました。
今日はそのきっかけとなった一人旅について書いていきたいと思います。
そもそも一人旅を志したのは大学生になってすぐの頃だったように思います。
思い返してみれば僕は小さい頃から出かけることが好きでした。
大好きな電車に一日中乗り続けたり、(ちなみにその時は八高線を八王子から川越まで。)
他にも新宿から松本まで乗り続けたり、高松から博多まで、あるいは高松から東京まで。
他にも、湘南に行ったり弘前まで行ったり。
それでも海外というのは今まで行ったことがありませんでした。
けれど、特別これといった理由もなく、一人旅にいきたいなあと思っていました。
それではなぜラオスとタイだったのか。
タイというのは、しばしばバックパッカー初心者に勧められるところです。
バンコク、とりわけカオサンロードをいうのはよく取り上げられるところです。
でも、それが理由ではなかった。
どちらかと言えば、僕の中でタイはおまけのようなもの。
ラオスに惹かれました。
その理由は一つ。
象のりの免許が取れるから。(笑)
このことを知ったのは、たびっぽが行っているバックパックフェスタでした。
これを知ったのは大学で出会った先輩。
「ちょっと面白いイベントあるんよ」と誘われ、「今やったら早割やで」との言葉に動かされ、広島のバックパックフェスタに向かうことに決めたのでした。
ここでちょっと脱線を。
たびっぽは「旅」を広める会社です。旅に一歩を踏み出してほしいとの想いから、世界一周を経験したメンバーで設立されたとのこと。そのたびっぽが「旅」をいう共通点を持つ若者を集めて全国で開催している旅の祭典こそがバックパックフェスタ。世界各地を回った旅人のトークライブや世界一周をかけたコンテストなどで旅を知り、旅人と繋がれる。そんな素敵なイベントで、旅の初心者だった自分にはぴったりでした。
そう、そのバックパックフェスタで僕はラオスという国と出会ったのでした。
バックパックフェスタはホールでの公演が始まる前にロビーでゲストの方々のお話を聞くことが出来ます。
その時に聞いたのがラオスの象のりの話。
他にもタイのコムローイやスペインのトマト祭り。
旅の魅力について色々聞くことが出来たと記憶しています。
でも結局僕の心に残ったのは象乗りでした。
象に乗るなんてそもそもなかなか聞くワードじゃありません。
象という動物自体、日本じゃ動物園で見るだけの存在。
それが、自分が乗ってしかもそれで免許が取れるという事実が衝撃的で、大変な魅力を感じたのを覚えています。
それがきっかけですっかりラオスという国に魅了され、それからはなんとかラオスに行こうとそればかり考えるようになりました。
バックパックフェスタではその後のステージも含めて、たくさんのゲストの方からおはなしを聞くことが出来たけれど、いま振り返って一番に思い出すのがその話ということは、とにかくそのインパクトが大きかったんだと思います。
その時は広島まで電車で行っていて、その帰り道はずっとラオスへの旅のことを調べ続けてた気がします。青春18切符の旅だったからもちろんのんびり旅。しかもバックパックフェスタ最後まで楽しんで広島の街も楽しんだから終電でした。ただ次の日は朝6時から電車の中はしっかり寝るつもりやったけど、結局ずっと調べっぱなしでした。
旅初心者の僕にとって、バックパックフェスタで知ることはどれも目新しくためになることばかり。
そこで初めて知ったアプリ「SkyScanner」でラオスまでの行き方を調べてました。
途中で気づいたけれど、日本からラオスへの直行便はなく(どうやら直行便を出そうという計画はここ数年ずっと出ては消えを繰り返して、いくつかネットニュースはヒットしたけれども)どうやら、タイを経由して行くのがいいと学びました。
で、目的地はルアンパバーンに定めてタイのバンコク経由の便を色々眺めてました。
とは言ってもその時はルアンパバーンとルアンプラバーン両方が出てくることにいちいち混乱していたし、バンコクの空港がスワンナプームとドンムアンの二つあるなんてことも知らなかたもんですから、調べるとは言っても色々苦労していたような気がします。
ただ、SkyScannerとGoogle検索を行き来しながらラオスのこと、タイのことを知って行く過程はとにかく楽しかったと記憶しています。
なんてったってそれまでラオスなんて国のことは1ミリも知らなかったも同然ですから、入ってくる情報全てがとても新鮮でワクワクが止まりませんでした。
ラオスはタイの東北部にある国だということ。
いつぞや地理の授業で聞いたメコン川が流れる国だということ。
どうやらカオソーイなる食べ物があること。
象乗りは意外といろんなところでできるということ。
まあそれ以外も色々あったけれど、とにかく魅力的な国だということを感じていました。
後になって考えてみると、実際ラオスに行ったことが自分の生き方を考えるようなきっかけになったことは確かです。
そう考えてみると、あの時のワクワクは何かを暗示していたのかもしれないなと今になっては思います。それくらい、僕はラオスという国に惹かれていたようです。
それからしばらくして実家に帰り、そこでもかなりラオスについて熱く語っていたと思います。なんてったって象のりなんて人が食いつく要素しかないですからね。
けれど、家族に打ち明けるのは多少の不安もありました。
一人で海外なんて突然言い出したらどう受け取られるのか。それに関しては完全に未知数だったもので、少なからず不安に思ったものです。
けれどどこで言われたのは、「いんじゃん?」「行ってきたら~?」というものでした。
正直拍子抜けする部分はあったけれど、これは本当にありがたかった。
もしかしたらいくら自分に思いがあっても叶わない可能性だってあったわけだから。
こうして僕の一人旅の計画はしっかりと家族にも認められてスタートしたのでした。
なぜ普通の医学生だった僕が医療×国際協力の道を志したのか?
はじめまして。
ゆうまです。
「命の格差がない世界に生きる。」
いきなりですがこれが僕の夢です。
ではなぜ僕はこんな夢を抱くようになったのか。
医学生である僕が、なぜ国際協力に興味を持ったのか。
今日は話していきたいと思います。
僕が「命の格差」にきちんと目を向けたのは、大学一年の春にラオスとタイを旅した時でした。
このときの旅は特別な思いから決めたものではなく、ただ「一人旅がしてみたい!」との思いで飛び込んだものでした。
それが自分の軸を定める大きなきっかけになるとは出発前には想像もしていませんでした。
現地に着いた初日。現地で暮らす日本人の方とお話しするなかで聞いたのは、「ここでは医師よりも祈祷師の方が信頼されている」という話でした。
日本に生まれ、日本で育った僕にとってその言葉は大変な衝撃でした。
現地の方々は家族の具合が悪い時、まず祈祷師を呼ぶのだそうです。
祈祷師の力に重きを置いているラオスでは、しばらくはお祈りの力で治そうとします。
しかしやはりお祈りの力ではどうにもならないものです。
そこでようやく家族は医者のもとへ向かいます。
ただ、祈りを捧げている間にも病気は進行しています。
時間が経ち、病気が進行していれば進行しているほど、医者にできることは少なくなります。
これはラオスに限らずどこの国でも同じです。
治療のための手段が無ければ、仕方なく患者さんは家に帰されます。
とは言っても家でできることといえば、おとなしく安静にしておくことくらい。
そのままその患者さんが亡くなる例も多いのだと言います。
そうなれば今度は家族は考えます。
「医者に診てもらったせいで悪化したんだ」とか、
「あのまま祈祷師を信じときゃよかったのに」とか。
こうしてますます医療への信頼度は下がっていくのだと言います。
これはほんの一例ですが、現実に今も残っている文化です。
これを聞いた時、私が考えたのは自分が生まれた時のことでした。
私は生まれた時泣かなかった子です。
その診断は「新生児仮死」というもの。
母子手帳にもしっかりと記されています。
なぜそうなったかと言えば、お腹の中にいる間に便を出し、その便の混ざった羊水を間違えて飲んでしまうことで苦しくなるという胎便吸引症候群によるものでした。
生まれてすぐに私はNICU(新生児集中治療室)に送られしばらく入院が続きました。
そこでの治療のお陰で僕は命をつなぐことができたと言えるかもしれません。
「あの時新生児科の先生に助けてもらったおかげで今がある。」
僕はそんな想いを持って生きてきました。
日本の周産期医療の充実度は世界でもトップレベルです、
日本の新生児死亡率は1000人あたり0.9人。これは世界で二番目に低い数字です。
一方旅の中で自分が出会ったのは医療以上に祈りに重きが置かれている国。
ラオスの新生児死亡率は1000人あたり28.7人。
実に約32倍もの開きがあります。
これを知った時、命の価値が等しいものだとはとても思えませんでした。
もちろんその背景には様々な要素があることでしょう。
ただ、救えたはずの命がその「文化」のために失われたこともあるかもしれない。
「文化」を否定することは誰にもできないのもまた事実です。
僕らに僕らの文化があるように、
彼らには彼らの文化がある。
ただもし、この国で生まれていたら今頃自分はどうなっていただろうかと考えずにはいられませんでした。
そんな時に浮かんだのが「命の格差がない世界に生きる」という夢でした。
命の価値は本来みな平等であるはずです。
ただ、実際にはそうとは思えないのが今の世界です。
非科学的な伝統医療が今なお残り続けている国。
お金がなければ満足いく医療を受けられない国。
病院や診療所が自分の周囲になく、何時間もかけなければ医療にかかれない国。
そもそも医療どころでなく、多くの人々にとって日々の暮らしすらままならない国。
日本とて他人事でいられるわけではありません。
確かに日本には国民皆保険制度があり、誰にでも平等に医療が行き渡ると考えられています。
しかし現実には、地域による医師の偏在や、医療へのアクセスのしやすさの違いなどの問題があります。
新型コロナウイルスの感染が広がる中、地方の医療体制が十分ではないということが取り上げられていたことも記憶に新しいところだと思います。
こういった問題の数々は、「命の格差はない」と、果たして本当に言えるのかと私たちに問いかけてくるものであるように思います。
今は医学生として学んでいる僕ですが、将来は医師として実際に診療を行うことで「命の格差のない世界に生きる」という夢に近づきたいと思っています。
それも日本にとどまらず、国際協力という形で海外での診療活動にも関わりたいとの思いがあります。
現地で暮らして医療に関わるのか、それとも日本を軸に派遣として海外で医療に従事するのか。
今はまだ明確に決めていないけれど、どんな形であれ自分が診療の現場に立つだけででできることには限りがあります。
遠隔で医療を届けること。
医療に関して情報を届けること。
この現実を知る人を増やすこと。
いろんな形で夢とする世界に近づいていきたいと考えています。
もちろん夢の実現は簡単なことではありません。
僕だけの力では及ばない部分がたくさんあるとも思います。
それでも、今の自分の気持ちと向き合い、この夢をとことん追求していきたいと思います。